2013.8.26 /

けど短期間のストレスは体に良い?

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赤ちゃんが予防注射をされて泣いている姿を見るのはお母さんたちにとって気分のいいシーンではないかもしれま
せん。しかし、注射が痛くて大泣きしていているのはどうやらいいしるしのようです。

最近,スタンフォード大学でストレスが体に及ぼす研究をしているFirdaus Dhabhaらは、短期のストレスにさらされた
マウスがそうでない環境に置かれた対照群に比べ、ワクチンに対して強い免疫反応を示す事を発見しました。
同じことは人間でも起こるようです。手術を控えた患者は手術が近づいて不安を感じることで患者の血液中の
免疫細胞の数が上昇しました。短期のストレスは必ずしも体に悪いものではなく、場合によって健康に良い
影響があることが分かってきたのです。

もちろん免疫の反応には個体差があり、個体差のあいだにあるメカニズムを解明するためにはまだまだ
研究が必要なようです。また、長期間のストレスは逆に個体の免疫や遺伝子のに悪い影響を起こすことも
分かっています。

動物病院でも、ときどき診察台でパニックを起こしたり、ワクチン接種後に大きな声で泣き叫ぶワンちゃんやネコちゃん
がいます。あきらかにストレスを感じているようなのですが、むしろそのくらいの方が健康のためにはいいのかも知れません。