2013.12.27 / 動物科学ニュース
牛乳は良くも悪くも牛乳
牛乳は以前から,ヒトで健康のために摂取を推奨されてきました.しかし最近,専門家はこれを再考し始めています.
現在推奨されている量より少ないほうが健康的で,牛乳を全く飲まなくても問題なく,さらに低脂肪乳も 一般的に
考えられている程は健康的でない可能性が出てきたのです.
ハーバード大学の栄養学者Daivid LudwingとWalter Willetは低脂肪乳による肥満のリスクの他に,
進化論的意味合いからも,言われている程牛乳が体に良くないかもしれないと考えているようです.
その理由として,そもそも草食動物の子供のための飲み物を何十年も飲み続けることが,ヒトの健康
のためには良いとは考え難いし, 乳製品に含まれるインスリン様成長因子1と言うホルモンが
乳がんや前立腺がんなどいくつかのがんと関連付けられていることがあげられてます.カルシウムの
摂取などは葉物野菜やナッツ類でも一日の必要量をまかなえるため,言われているように牛乳の摂取を
義務のように推奨するべきではないとルートウィヒらはいいます.
さらなる研究の結果を待つ必要はありますが,イヌやネコのある種の腫瘍の予防に,6ヶ月以降の避妊以外にも,
牛乳の摂取を控えることが有効な可能性はありそうです.